こんにちは、しましまです。
長男が中学生になりました!
昨年はいい先生・クラスにも恵まれ心身ともに成長し、なんと中学受験をして合格しました。
片道約2時間(苦笑)
起立性調節障害の薬は手放せない状態。
調子の悪い日もあり心配は尽きませんが、周りの人にも支えられ、本人は前向きに毎日登校しています。
行きたい学校に行けている。
その気持ちも大きいんでしょうね。
中学生活、とても楽しそうです。
ちなみに、不登校だった次男も学年上がって、毎日登校しています。
こちらも楽しそうです。
よかった!
—-
タイトルにも書いた通り、長男の進学先は、中学受験のレベルで言うと『低偏差値』の学校です。
中学受験するために小さい時から塾に通っているお子さんなら、滑り止めの選択肢に入るかどうかというレベルです。
# 勉強もたいしてしない上決めたのが遅かった長男にとっては、それでも大変なレベルだったわけですが…
中学受験までして低偏差値校にいくってどうなん?と正直思いました。
なんてったって公立に比べて圧倒的にお金がかかるわけです。
中学受験を早くから目指しているご家庭では、低偏差値の学校に行くくらいなら公立に行かせる!と、滑り止めを受けないご家庭もいるそうですね。
でも、長男の頑張っている姿や合格後通っている姿、さらには学校の様子を見たりして、それは『もったいない』と思うようになりました。
うちは、受験してよかったと思います。
今日は
- 低偏差値でも私立中学に通ってよかったと思う理由
- 低偏差値中学のリアル
- 中学受験を経験した子どもの変化
- 選ぶ時のポイント(と思われるところ)
を書いてみます。
低偏差値でも私立中学に通ってよかったと思う理由
大きく4つです。
- 交友関係が広がる
- 公立では経験できない授業がある
- 学びに対する工夫のレパートリーが幅広い
- 先生が生徒のことをよく見ている
1.交友関係が広がる
当たり前ですが、公立よりも私立の方がいろんな所から通ってきます。
うちは遠方からの子も多いようです。
そして、親の職業もかなりバラエティ豊かです。
なので、いろんな価値観の子が集まってきます。
基本的に、受験をすると交友関係は1から構築しなおすことになります。
公立だと、小学校からの持ち上がりになるので(いい面もありますが)広がりという意味では中学受験組にはかないません。
いろんな価値観の人間が集まっているので、本当に合わない人との出会いもあるものの(苦笑)本当に合う友達と出会う可能性も高いと思います。
長男は、小学校ではなかなかできなかった些細なことでも相談しあえる友達ができたそうで、とても喜んでいました。
実は6月ごろから調子を崩し起立性調節障害がひどくなってしまったのですが、理解ある友達に支えられ(その中には起立性調節障害で苦しんだ経験のある子も!)とても前向きに過ごすことができ、3週間で登校できるまでになりました。
2.公立では経験できない授業がある
私立には基本9教科以外に特色ある教科を組み込んでいるところが多いです。
長男の学校にもあります。
複数の教科を掛け合わせてみたり、ある教科を違う視点から考えてみたりするそうで、これがとても面白いそうです。
長男も毎回楽しみにしています。
授業ではないですが、今はやりのマインドフルネスもやってるとか。
高校受験対策には何の足しにもならないむしろ不要のものですが、人格形成や多角的視野を広げるという意味で、とてもいい試みだと思います。
こういう試みは、私立ならではと思います。
3.学びに対する工夫のレパートリーが幅広い
授業の話を聞いていると、単なるテキストの音読ではないことが分かります。
Youtubeを見た、ゲームをやった、レゴ使って授業した、iPad使って作品を作ったなど…
(授業動画を見せるではありませんよ!)
学ぶために使える手段は何でも使う、と言えるほど、いろんなアプローチで学びをサポートしています。
もちろん座学もありますが、授業の中で自主的に取り組まされる仕掛けが随所にあるようです。
先生方も考え方が柔軟なのでしょう。
常に情報をアップデートしているように思います。
4.先生が生徒のことをよくみている
都会の公立は別ですが、一般的には私立中学の生徒数は公立に比べて少ないので、先生の目も行き届きやすいように思います。
入学1か月後の懇談の時、学年所属の先生は(担任、そうでない先生にかかわらず)他のクラスの生徒も含めてよく見ているなあと感心したものです。
トラブルの対処も即断即決。
子ども曰く、話もよく聞いてくれるので安心できると言っていました。
余裕があるのでしょうかね。
低偏差値中学のデメリット・リアル
いいことばかり書いているけれど、実際はどうなの?ということも書いておきます。
偏差値のことは触れないです!
学校案内で再三偏差値でうちの学校を計るな的なことを言ってました。
タブーではありませんが、偏差値傾倒主義に真っ向から反対の立場です。
そりゃそうだ。
中学受験を考えてる人からすると、まずは偏差値重視ですからね。
だからこそ、授業の質や取り組み、情操教育的なことにはたくさんアピールポイントを作っています。
そこに惹かれるかどうか。
うちは単純にいいなと思ったし、子どもも気に入っていました。
学校の方針もあるので一概には言えませんが、勉学に力を入れると言っても進学校のそれとはまったく違います。
世間でいういい学校=偏差値高い学校なので、そこを目指すことに主軸を置いている人からすると、うちのような低偏差値中学の教育はある意味ぬるいです。
そして、雰囲気もバリバリ勉学をする、という感じではありません。
受験のための勉強は、高校への内部進学があったとしても、塾通いは必須な気がしています。
低偏差値中学の中でも特別クラスのような高偏差値大学目指すクラスはありますが、授業はバリバリであっても、学校や周りの雰囲気がゆるいです。
なので、周りが勉強をすすんでやるというような環境に身を置けることはまずないと思いますので、自分をしっかり持たないと流されます。
攻撃性の高い子、粗暴な子、モラル意識の低い子はいます。けど共感してくれる仲間もいる
一般的に偏差値が高いと学校は荒れにくくなります。
中学受験する子は公立も含めて比べると偏差値が高い分類になります。
ですが、今は中学受験を考えなくても塾に行く時代。
低偏差値の中学にくる子の中には、粗暴な子、モラル意識の低い子は普通にいます(苦笑)
気に入らない子にすぐ○ねって言う子とか
他人に因縁つけまくる子とか
授業中騒がしい子とか…
話を聞いて小1かよ!と思わず言いたくなるようなことをする子もいました(苦笑)
低偏差値のうちの中にも上を目指す偏差値お高めのクラスがあるのですが、人間的には通常のそこもクラスで大差ありません。
(ですが、先に述べたように生徒数が少ないことで先生の目も行き届きやすいのでトラブル対処ははやいです。)
ただ、逆にモラル意識の高い子、自分をしっかり持ってる子、人の痛みが分かる子も絶対います。
子どもの中学しか知りませんが、これは間違いないと断言できます。
何故なら、地元のそういう雰囲気が嫌だとか、嫌な目にあったとか、という経験をした子も受験するからです。
(うちの子がモロにそうです)
そして、類は友を呼ぶと言いますが、似た者同士自然と一緒になっていくので、強固なつながりを築けます。
うちの子も、親友と呼べるほどの子ができたうえ、合わない子たちとも適度な距離を取ってうまく付き合うことができているようです!
あ、公立にももちろんモラルの高い子、自分をしっかり持ってる子はいます。
でも、公立は持ち上がりが多く、そういう子たちは中学になるころには『あいつはそういうやつだから…』とあきらめの境地に入っていることが多いので、いざトラブルになった時にも他人事です。
受験組は一からの関係構築のため、同じ目にあってもまず共感してくれます。
共感ってとても大事です。
共感してもらえる=自分の居場所があると認識し、そのあとの行動へのモチベーションにもつながります。
考えてみてください。
子どもはすでに何年かその環境に我慢してる状態です。
そこからさらに3年って…
嫌な気持ちになることがわかっているところにわざわざ飛び込むのは、大人でも躊躇しますよね?
変化なしで環境が変わるなんてのは奇跡と呼びます。
奇跡を信じるよりは変化にかける、という選択もあっていいように思います。
お金はかかります
そりゃー私立ですもの。
制服一つとっても鞄、靴下、靴までトータルコーディネートですからね。
学校で使うタブレット購入などもあるし、寄付もある。
#最近では寄付を募らない学校もでてきているようですが、逆に国公立のお受験校も、寄付を募るところはあるそうです
そして、公立ではかからない学費がかかる。
あとはたいていお弁当。給食じゃないです。
交通費もかかるし、家計はまあまあ大変です(^^;
お金の話はこちらでも詳しめに書いています。
だからこそなのか?これはうちだけかもしれませんが、イベント多いです。
学校でやるような行事でもバス乗って外に出かけていくし。
子どもは楽しそうですけどね。
学校からも、放課後教室やら留学やら、提携している塾の夏季講習のご案内やら外部検定やら…のご案内がわんさか来ます。
外部検定はともかくとして、お金があれば何でもやってできるなーとお金のすごさを実感します(笑)
あ、お金がかかっている代わりと言ってはなですが、親の話は効率に比べるとちゃんと聞いてくれる気がしています。
個人的なトラブルであればひどいと相手の親も呼び出して事実確認等対応します。
「特定の授業において授業妨害する生徒がいるから困ってるらしい」みたいなことがあれば、親が先生にさらっと言っちゃってます。
親もわざわざ学費出してるんだから!という気持ちがあるのでしょうね。
ある意味強気です。
私も先生に用事があるときに、実は…みたいな感じで言っちゃいます(笑)
先生は合う合わないがある
これは公立でも一緒ですが、先生は合う合わないがあります。
そして比較的質は高いと思いますが、全員がそうとは限りません。
公立は転勤までの期間が基本的に決まっているかと思いますが、私立は1年しかいないなんてことがざらにおきるそうですw
また、学校の雰囲気というものもあります。
学校見学等で感じ取れる部分は一部なので、入ってからなんか違う…と思うこともあります。
(別の学校ですが、知り合いがコレで学校を退学し公立に転校しました)
こんなにお金をかけたのに!と思ってしまいそうになりますが、子どもが幸せなのが一番。
その時その時で子どもにとって一番いい方法を選べればいいですね。
中学受験を経験した子どもの変化
- 勉強の頑張り方を覚えた
- タフになった
勉強の頑張り方を覚えた
宿題はかろうじて、勉強なんて『べ』の字もなかった子どもから考えると、勉強はどうやってするのか、どういうものなのかを知るいい機会だったと思います。
勉強というとどうしても、『強いられている』イメージがついてしまいがちですが、『ハードワーク』するだけですからね。
しかも自分のために。
子どもの口から友達と勉強するという言葉が出たり、テスト前でなくても先生に質問に行ったりと、学ぶ姿勢は確実に変わったなあと思います。
タフになった
身体的には全然タフじゃありませんが(汗)心は強くなりました!
支えてくれる人たちがいるおかげもありますが、本人の考え方も少し変わりました。
具体的には、一歩引いて見れるようになりました。
感受性が強く、すべての出来事を心の中まで入れてしまうことで感情が忙しく疲れてしまうこともありましたが、心の中に入れる出来事を取捨選択できるようになりましたね。
今までは嫌なことがあると悲しすぎて拒否か無視するしかなかったのですが、見方を変えて違うアプローチをとれるようになりました。
新しい学校で最初は嫌なこともそれなりにはあったようですが、距離を置いて付き合えたり、共通の友達を間にして自分も友達になったりして(!)、今までとは違う関わりができてきています。
一方で決めつけられてもそうじゃないと言ってくれる人もいる。
そういう環境に身を置けていることもよかったように思います。
選ぶ時のポイント(と思われるところ)
うちの場合は本人の意思以外なく、選ぶことすらありませんでしたが…。
最後に、経験や人からの話を元に中学を選ぶときのポイントを書いてみます。
- 必ず子どもと学校に行く
- 高校の進学実績を見る
必ず子どもと学校に行く
低偏差値中学だと(滑り止めだとなおさら)学校に行かずに受験する方もいるそうです…!
必ず子ども本人と学校に行って、雰囲気を味わうべきです。
低偏差値中学は特色を持っているので、なおのこと雰囲気は大事です。
雰囲気が合わないところは自分には合いません。
ここの感覚は絶対に大事にしたほうがいいです。
学校説明やHPの情報は、いいことしか書いてません。
自分の必要な情報が必ず書いているとも限りませんし、思ってたのと違うこともあります。
入学してからそういう場面に出くわしたとき、雰囲気で違和感があったところだと途端に行く気を無くします。
うちは、当初思っていたこととは違っていたことがありました。
学校を決めた理由の一つでもあったので、本当にがっかりしてモチベーションが下がったそうです。
でも、本人が学校自体にいいイメージを持っていたうえ、周りに恵まれたこともあり、今は
ここを選んで本当に良かった
と言っています!
高校の進学実績を見る
高校が併設されている中学校の話になります。
うちは本人が気に入ったここ1本で、全く気にもしていなかったのですが(汗)
後々中学受験をしたご家族に話を聞いたところ、高校の進学実績を見ると、学校の方針が分かるからおすすめだと言っていました。
低偏差値中学の中には、高校になると偏差値が高くなるところもあります。
そして、大学の進学実績に国公立が多く含まれていたりします。
今は国公立でもAO入試みたいなことをしているところもあるので絶対とは言えませんが、偏差値お高めのところは共通試験を受けないとダメなところが多いので、そういうところが入っている学校は受験勉強に力を入れている学校です!
バリバリ勉強をする環境に身を置けるチャンスなので、先々のことを念頭に置いている場合は、そういった視点で選ぶといいそうです。
あと、推薦枠を大量にもらっている場合もあります。
説明会などで聞いてもいいかもしれません。
進学実績に書かれている大学の偏差値の幅が広い場合、受験勉強よりも実績作りの環境が整っている学校っぽいです。
うちはたぶんこちらに当たります。
留学はもちろん、国が支援する教育プロジェクトの参加等の情報がいろいろ回ってきます。
AO入試など実績で合否を決める大学入試には刺さるのでしょうね。
実績作りって、金さえあればの面があることも否定はできません。
ただ、普通の環境にいればそんなチャンスどころか情報すらまわってきません。
普通じゃできない経験ができる可能性のある環境にいるということは、とても恵まれていると思います。
受験のためとするか、人生経験とするか思惑はいろいろでしょうが、本人のその気があったら行かせてやりたいなあと思っています。
そのためにはお金が…^^;
さいごに
中学受験からはや1年。
思ったことは全部包み隠さず書いたつもりです。
皆様のお役に立てれば幸いです。
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