こんにちは、しましまです。
子育てしていて、こんな風に思うことないですか?
私が今子どもに言ってることって、本当に子どものためになっているのかな?
私はあります。
というのも、私自身が親から押し付けられるばかりだったからです。
理由や根拠を尋ねてもはぐらかされるか答えられないかで、最後には頭ごなしに怒鳴られるだけ。
親の立場からするとメンドクサイ子供であることは否定しないし、大変だったろうとある種同情もするのですが^^;
私自身は何故?どうして?が募るばかりでした。
だから逆に子どもに話すときは、必ず自分なりの根拠を話すようにしています。
その根拠は個人の感想だけにならないように注意はしていますが、私の経験や知識・良心などに基づくものではあるので、いつも間違ってないとは言えません。
(当たらずも遠からずだとは思いたいですが)
子育てには正解はないです。
全く同じ子どももいないから、1+1=2のように誰がやってもまったく同じ答えになることも少ないです。
けれど、根拠を持っておおむねこんな感じ、ってのはあると思ってました。
そんなことを話題にしてる本ないかな~と思ってたら、ドンピシャな本を見つけました。
科学的に考える子育て エビデンスに基づく10の真実
私たちが子ども目の前にしてやっていることが正しいかどうか、子どもにとって本当に良いのかどうか、世界中で行われてきた様々な科学的研究や科学的根拠(エビデンス)のある理論を参考に回答を探っていきます。
科学的に考える子育て
研究結果やエビデンスを元にした内容で、100%保証されたものではないものの、どうしたらどうなる、や根拠がこうだからこうというのを体系的に学ぶことができました。
今日はこちらを紹介したいと思います。
科学的に考える子育てってどんな本?
科学を子育てや教育の現場に取り入れて、子どもたちの幸せな未来の実現しよう!というのがコンセプトです。
使う学問は脳科学や行動科学、疫学統計学。
これらを取り入れながら、子育てや教育における問題解決のさらなる選択肢を提示しています。
勉強のこと、叱る・褒めるについて、学校について、やる気について、思春期についてなど10項目について述べられています。
心に残ったところ
3つあります。
- 学校は社会の縮図ではない
- 経験談、経験則はケーススタディーである
- 失敗体験を与える必要はない
1.学校は社会の縮図ではない
ちびまる子ちゃんで描かれている学校の姿と今の姿。
電子黒板があるとかタブレット持ってるとか細かい違いはあると思いますが、おおむね変わらないように見えますよね?
子どもたちも特に違和感を持っている様子はありません。
でも、ちびまる子ちゃんで描かれているのは1970年代の様子。今から50年も前のことです!!
ちなみに、まるちゃんの家にはレンジも食洗器も、もちろんパソコンやインターネットもありません。
アマゾンで日用品を配達してくれたり、アレクサなんてもちろんいない。
家の様子はすごく変わっているのに、学校の様子が変わっていないのはおかしくないですか?
…と本の中で聞かれて、大きくうなずいてしまいました。
「学校でうまくやれないなら、社会に出てもうまくできるはずがない」
子どもたちが不登校をしてた頃、こんな感じのことを言ってくる人たちもいました。
でも社会の変化スピードに取り残されているのは学校です。
もちろん変わらなくていいこともたくさんあるし、変えなくていいこともたくさんあるので、学校教育そのものを全部否定するつもりはありません。
だけど、
「学校でうまくやれないなら、社会に出てもうまくできるはずがない」だけは絶対違うよね、と確信が持てました。
余談ですが、子ども時代の傷つき体験は精神問題だけではなく、社会への不適応や身体疾患のリスクを高めることが分かっているそうです。
親としてはビビることですが、実体験として十分味わったので、心のケアは重要ですね。
2.経験談、経験則はケーススタディーである
私が日ごろ子どもたちに何かを説明するときに心がけていることと同じで、間違ってなかったとホッとしました。
経験談は説得力があるという考え方もあります。
どちらも正しいのですが、説得力の要素として一つ頭に入れておかないといけないことがあります。
こちらの本でも述べられているのですが、説得力は語られた内容によるだけではなく、語った人に付随した情報(賢そう、正直そうなど)によっても変わってくるということなんです。
親と信頼関係のある子どもは、親の経験談を「もっともだ」と受け取り、
信頼関係のない子どもは「あんたとは違う」と拒絶する。
想像できますね^^;
だから、経験談のみで一般化するのは良くない、ということです。
沢山の研究結果からの分析や追跡調査、多くのデータからの関連などエビデンスレベルが高い情報を得ることが大事であるとのことなので、意識しようと思います。
3.失敗体験を与える必要はない
こどもは弱者であり未熟であるがゆえに、自分が「周囲の人よりできない」ことを前提に、失敗体験を通して学ぶことを繰り返します。
科学的に考える子育て 6章より~
(中略)
ただし、それでも失敗体験はきついものです。
(中略)
そんなに失敗ばかり体験しているというのに、さらに子供たちに失敗体験を与えなければならないというのでしょうか?
できることばかりさせると子どもが勘違いするんじゃないか
困難なことにチャレンジしなくなるんじゃないか
子どもにたくましく育ってほしいからこそ心配してついやってしまいそうなのですが、言われてみればその通りですよね。
ABC分析という行動分析学で使われる方法で書くとこんな感じ。
A(行動) ⇒
勉強する
B(結果) ⇒
テストの点数が悪い
C(状態)
やる気減る
やる気って、できてはじめて出るもんだと思うんですよね。
正確にはできたときの達成感が、次のやる気を引き起こすんだと思います。
失敗ばかりで達成感を感じられないものに、やる気を出せ!というのは大人でも難しいですよね^^;
人生には失敗がつきもの。
あえてさせる必要なないということですね。
実践してみたこと
「適切な行動」は見守ってはいけない
例えば学校から帰ったとき
A ⇒
学校から帰る
B ⇒
ゲームをする
C
叱る
だったときに、
A ⇒
学校から帰る
B’ ⇒
宿題をする
C’
見守る
はダメだということです。
なぜなら子どもにとって『叱る』と『見守る(つまり注目・反応なし)』は同じことなので、行動を変えても結果が同じだと認識するからだそうです。
A ⇒
学校から帰る
B’ ⇒
宿題をする
C”
褒める!!
でないと意味がないということですね。
褒めると言っても「すごいね」って言ってご褒美を上げるのではなく、即時に注目するだけでOK。
子どもに近寄ってニコっと笑うだけでいいそうです。
先日使えそうなシチュエーションがあったのでやってみました。
前日宿題やるのを忘れて朝から取り組んでいた下の子。
(今気づいてセーフやね~としか言わなかったのですが)
今日は帰ってすぐに取り組んでいたので「ここだ~!!」とつかさず近寄ってニコリ。
お、やってるね!
たったそれだけで、次の日もその次の日も何も言わなくても宿題やってました!
たまたまかもしれませんが、すごい効果です!
これは、子どもだけではなく、夫にも使えるのでは…?
試してみたいです^^;
最後に
普段から理屈っぽい私にとって、この本はとても納得のいくものでした。
科学だからと言って感情を否定するものではありません。
科学もツールです。
そして、エビデンスがあるツールは信頼できます。
これは〇〇という成分があってこの成分が脂肪に働きかけて脂肪を溶かすんです!
この成分の働きは〇〇大学の研究で実証されています。
なんてダイエット薬があったら買っちゃいませんか?
それと同じことです。
子育てをスムーズに楽しくするために、科学を使ったこういう考え方がある。
新しい視点に触れるいいきっかけになる本だと思います!
良かったら手に取ってみてください。
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